秋です。そう、天高く馬肥ゆる秋なのです。そして、この時期に季節外れの雨後の竹の子のように出没し出すものがあります。それは、「北海道物産展」なるものです。Tarlinが知っているだけでも、10月に入ってから、阪神百貨店、阪急百貨店などメジャーな百貨店で開催されています。そして、先日、Erillが嬉しそうな顔をして、「ねぇねぇ、近鉄百貨店(近所かつ御用達のお店)に美味しいものがくるよ。」などとチラシをちらつかせながらのたまってきました。「えっ? 美味しいもの・・・ ちょっとぉー この前、悔恨のすき焼きパーティをしたとこじゃん。」と言いつつも、チラシを覗き込むと、「北海道味めぐり」の文字が・・・ 「行く?(キラキラ)」と問いかけてくるので、「太るし〜」と難色を示すと、「そうだよね。ご馳走ばかり食べているといけないよね。」という殊勝な回答を期待したにもかかわらず、こともあろうに「じゃ、いいよ、Tarlinが会社行っているときに、行って食してくるから。」などと、スーパーふざけたことを言うではありませんか。 しかし、Erillだけが美味しいものを食べてきて、後から、「おいちかった〜〜(^o^)」などと自慢されるのも癪なので行くことにしました。(うぅ・・・ 完全に作戦負けです。もともと、Erillに“殊勝”な行動を期待した私がアホでした。 きっと、Erillの辞書では、「殊勝」という項目が塗りつぶされているに違いありません。)
で、「いざ、鎌倉へ」ならぬ「いざ、北海道味めぐりへ」と乗り込んだ訳ですが、ヒト・ヒト・ヒト・・・ヒトの波です。阪神も優勝を逃し、きっと、関西人は喪に服していると思いきや、何なのでしょう、この賑わいぶりは? というか、当の近鉄百貨店・・・「巨人優勝おめでとうセール」なんてやっちゃっているではありませんか・・・ いくら、球団を手放したからって・・・ もう少し節操というものがあっても・・・ Erillに負けず劣らずしたたかです。 ヒト酔いしながらも、15分並んで札幌ラーメン「味源」のピリ辛味噌オロチョンを食し、夕張メロンジュースで喉の渇きを癒し、酒のあてを買い、ラストは、晩御飯にと海鮮弁当、その名も「海の饗宴」を20分も並んで買いました。
いつの頃からか、我が家では、年2回、Tarlin姉家を招いてすき焼きパーティなるものを行っています。 昔は、すき焼きも大好きで、その言葉の響きに胸ときめかせたものですが、「Die
or Diet」人生を歩んでいる今となっては、あの霜降った肉を、塩分たっぶりの醤油と、カロリー満点の砂糖で味付けして、とどめは、コレステロールの固まりである卵に付けて食べるすき焼きは、さりとて魅力のある食べ物に見えなくなってきました。というか、「これって、もしかして、今の私には毒?」なんて思ったりもします。そこで、今年は、「ねぇねぇ、すき焼きばっかりも能がないし、日本の漁業をもり立てるためにもお刺身パーティにしない?」という提案を行ったのですが、何しろ、食べ盛りの高校生を抱える
Tarlin姉家、Tarlinの心の叫びを斟酌することもなく、あえなく却下。 ということで、今年も、毒パーティ、あっ、いえ、すき焼きパーティを行うことになりました。
年に一度のTarlin職場の交流行事。今年は、梅田芸術劇場の「黒部の太陽」です。ここ数年ずっと劇団四季のミュージカルなのに、今年は何故?理由はチラシを観ると一目瞭然。曰く、「関電トンネル開通50周年記念」、特別協力「○○電力」・・・Tarlinの業界では、もはや必須なのです>ホンマか?。
「プロジェクトX」でも取り上げられたトンネルの難工事に、石原裕次郎の映画製作のエピソードを絡めてのストーリー進行。中核はトンネル工事の物語で、現場に生きる男性達と家族との葛藤を石原プロらしく男気たっぷりに盛り上げながら、ドラマは進んでいきます。中村獅童の気迫のこもった演技と声はさすがで、役にも作品にもよく合っています。もう一人の主役、神田正樹さんもいい味を出しておられました。
工事の話をメイキングで挟むという構成でしたが、我々の世代には映画製作の障害となった五社協定というのがよく分かりません。加えて、Tarlinがぼやいていましたが、工事が終結し、場面がメイキングに戻ったら、いつの間にか映画は完成していて、一体どうやって五社協定を乗り越えたのか謎のまま。う〜ん、中途半端な扱いなら、メイキングはなくてもよかったのでは(^^;;;
逆にもったいなく思ったのは、神田正樹さんが演じる工事責任者の娘さんが、不治の病にかかるエピソード。あまりにもドラマ然として陳腐ととられかねないのですが、「プロジェクトX」を見た方ならご存じの通り、正真正銘の実話です。メーキング部分で実話と分かる台詞を入れるとか、閉幕時に犠牲者を悼むナレーション等で実話であることを明かすとか、何らかの説明がある方が、より感動的ではないでしょうか。
とまれ、一番の見所の事故を再現した出水シーンは圧巻で、一階席半ばに座っていた我々のあたりまで、ひんやりと冷気が漂ってきました。最前列の方は、ビニールシートでしぶきをよけていました。ポンプ20台、水量40トンだとか。これだけでも、価値がある観劇でした。
少し前の朝ドラ『ちりとてちん』に、すっかりはまっていたErill。ぜひ一度、生の落語を聴いてみたかったのですが、ようやくその機会が訪れました。Erillの親戚が、なんと『ちりとてちん』の万葉亭柳眉こと桂よね吉さんの旧知だというのです!何回か誘っていただいたのですが、今回やっと都合がつきました。ちなみにTarlinは、「Erillが行って面白かったら行くわ。」おもろいに決まってるのに、もったいな〜い。
今回の落語会『桂よね吉ネタおろし落語勉強会 すいた落語研究所』と銘打たれています。落語家の方が練習を積んだネタを初めて披露するのを「ネタおろし」というそうです。会場はこじんまりした和室。親密な空間で出演者にとって初めてのネタを聴く、なかなか通な環境?で、落語初鑑賞となりました。演目は、
桂二乗 : 四人ぐせ
桂阿か枝 : 佐々木裁き
桂よね吉 : 色事根問(いろごとねどい)+稽古屋 & 七段目
驚いたのは、語り口の面白さもさることながら、仕草や振りの大きいこと。どの方も、汗びっしょりで演じておられます。口調も動作も三者三様。想像はしていたものの、元気いっぱいの二乗さん、キレのいい阿か枝さん、柔らかなよね吉さんと、全く違っていました。阿か枝さんは子供の演技、よね吉さんは歌や舞も入り、繊細巧みな芸と味のあるお声を堪能させて頂きました。同じネタをかけても、演者のカラーが全く違うのだそうです。ぜひ、色んな噺家の落語を聞いてみたくなりました。
アットホームな雰囲気の中、まくらの笑い話も弾みます。それぞれの噺家さんの雑学の豊かさも印象的でした。また、今回の運営は、地元の愛好者の方が中心になり、高座や金屏風も手作りされたそうです。みなが一つになって文化を造っていく、その姿に触れられたのもよかったです。何度もお腹が痛くなるほど笑い、免疫力も倍増?して、会場を後にしました。次はTarlinを引っ張って、繁盛亭にいってみたいなあ。
Erillは昨日・今日とシプリアン・カツァリスの公開レッスンとピアノリサイタルを聴きに行きました。今回は真面目にコンサート鑑賞記を書いていますので、そちらをご覧下さい。
し、し、しかし、一体何なのでしょう。巷では、「金融危機・・・世界大恐慌の再来か」と騒ぎ、アイスランドでは、国家破産が噂され、一部のネット市場では国自体がオークションにかけられているそうですが、「北海道味めぐり」会場では、そのような気配は、これっぽっちも感じられませんでした。というより、はっきり言って、「おいしいものバブル」を謳歌していました。まぁ、我々もその一員なので、大きな事を言えた義理ではありませんが。 ただ一つ言えることは・・・「やはり、北海道は美味しい。 あぁ・・、北海道に行きたい。」と言うことでしょうか。(脈略不明)
どう見ても、肉と野菜の比率・・・ 悪すぎます。(T T) あとこれに、お酒が加わるのです。たとえ、医者から、「これ以上、飲んだら死ぬぞ。」と脅されても、「はい、飲んで死ねるなら本望です。」と情けなくも答えてしまいそうな、お酒だけは止められない
Tarlin。既にすき焼き自体には興味はありませんが、これまた酒好き一家の Tarlin姉家とのお酒の酌み交わしだけは楽しみなのです。結局、ビールに冷酒、泡盛と飲んで・・・ それに結構たくさん食って・・・ あぁ・・・
来年こそは、絶対にお刺身パーティ実現を心に誓ったのでした。