3月にほとんどお休みがなかったこともあり、Erillへの罪滅ぼしも兼ねて今日は振り替え休暇をとってお花見と洒落込みました。目的地はこれまで行ったことのない、太閤秀吉様が栄華を尽くしてお花見の宴を催したという醍醐寺です。 このお寺の素晴らしいところは、拝観料の必要のない所でも立派な桜を見ることが出来ることです。もちろん拝観料を払うと広大な伽藍にある風情のある桜の景色を楽しむことができます。 それでは、無粋な能書きはこれまでにして醍醐寺の桜をお楽しみ下さい。
4月は2回の演奏会を聴く予定の我々。今日はシンフォニーホールで京都市交響楽団の大阪特別公演です。指揮者は広上淳一先生。6年前に大阪フィルの演奏会で聴いて以来、Erillが日本人で一番好きな指揮者です(といっても、これで2回目ですが(^^;;;)。
1曲目は、ビゼー作曲「カルメン」組曲第1番。前奏曲や闘牛士など勇壮な処はエネルギッシュに、間奏曲などしっとりした小品は上品に優しく歌いあげます。管も弦もよく鳴り、華やかでメリハリの効いた幕開けです。今回はクワイア席。指揮者が正面に見えます。広上氏、満面の笑顔で、もう全身で音楽が楽しくて仕方がないという様子。オケの方もそれに感化され、音楽を生き生き楽しんで奏でています。結果、表情に富んだ妥協のない演奏が繰り出されます。指揮者の力で、京響が大きく開花したようです。
2曲目は、ジャズ・ピアニストの山下洋輔さんを迎えて、ガーシュウィン作曲ラプソディ・イン・ブルー(Tarlinは、本日はこれがお目当てです)。
よく知られた曲ですが、ピアノが入ると覚えのない旋律が。これぞジャズの真骨頂といわんばかりに、鍵盤の上ですさまじいまでの即興アレンジが繰り広げられています。手の動きだけでも、圧倒的です。広上先生も、ピアノに合わせて指揮というより、もはや踊っておられます。オケもそれを受け、ピアノに応えて(負けじと?)、全力で響いています。おかげで、クワイアの我々はピアニストより広上先生の舞踊、もとい指揮の振りに目を奪われ、音の方もオケに比べてピアノが少し小さく聞こえてしまう程でした(^^;;;
3曲目の、チャイコフスキー作曲交響曲第6番「悲愴」、緻密な解釈と音作りで、愁いに満ちた旋律はフランス風を思わせる優美な音色で歌いげられ、フォルテや躍動する箇所ではダイナミックに鳴り渡り、 曲の内奥に深く共鳴する迫真の演奏でした。
「のだめカンタービレ」の片平のモデルとも目さ
本日の演目は、ラヴェルのマ・メール・ロアと、ベートーヴェンの交響曲第7番です。音楽塾のコーチの方も演奏に加わっておられ、オーボエの宮本文昭さんも今日は、一演奏家として参加されてらっしゃいました。以前、雑誌で読んで印象に残っていたことあるのですが、小澤征爾がもっとも大切にしていることは、「一音、一音を明確に分離させる」ということなのだそうです。今日、初めて生の演奏を聴いてそのことがよく分かりました。「自分の耳が良くなった?」と思えるくらい一つ一つの音がクリアに聞こえてくるのです。日本人指揮者でありながらあまり聴くことのできる機会はありませんが、本当にいい経験をしました。
ところで、我々はバルコニー席だったのですが、演奏が始まる前、Erillが何やら身を乗り出してそわそわしています。なんでも、1階席中央付近に俳優の小澤征悦らしい人がいると言うのです。Tarlinが「他人のそら似でしょ」と言うのですが、「でも、隣に座っている人、とても美人だしぃー・・・」となかなかこだわりをすてません。まぁ、確かによく似ているし、隣の
れる広上先生。それぞれの曲のクライマックスで名物?のジャンプも見えて、広上ワールドに引き込まれた2時間でした。
コンサートの後は、別席で鑑賞していたTarlin母様と姉様ご夫妻と合流。居酒屋「弁天別館」で北海道の海の幸で宴となりました。楽の音も味も、旨く愉しき一日でした。
女性は遠目にも美人です。 ですが、みなさん、引き連れている女性が美人であれば、その人は俳優と決めつけるのはいかがなものでしょうとも思うのですが・・・ 執念のErill、お家に帰ってから、インターネットで検索、「やーっぱり」と勝ち誇っています。見ると、小澤征爾の長女で征悦さんの姉、征良さん。うーん、確かに今日見た人に似ていました。他の方のブログでも、征悦さん征良さん姉弟を確認。やっぱり、お父様の演奏を聴きにきていたのですね。
さて、桜を堪能した後は、北山の京都コンサートホールで念願の小澤征爾のコンサートです。「小澤征爾音楽塾」と銘打たれたコンサートは若手音楽家達を育成することを目的にしたもので、年に一度演奏会があります。